血液透析とは


血液透析とは動物から血液を取り出してダイアライザーという装置で浄化し、体に戻す治療法のことです。

体の中の老廃物は腎臓から排泄しますが、腎臓の機能が低下し老廃物を排出することのできなくなった時に血液透析を行います。

人では「慢性腎臓病」の末期患者に対して血液透析を行うことが一般的です。

しかし犬や猫では様々な問題から慢性腎臓病の末期患者のための透析はほとんど行われていません。一般的に腎臓の機能が急激に低下しても回復の見込みがある「急性腎障害」または「慢性腎臓病の急性増悪」で血液透析を行います。

また種類にもよりますが、まだ症状の出る前の中毒物質の除去のためにも血液透析を行うことがあります。

 

腎臓の病気について→ 腎臓の病気をご覧ください。

これは動物用の血液透析機です。透析液の作成や血液回路を回します。

動物用ですので人の透析機よりも体外に出す血液の量を抑えることができます。




右の頸静脈からカテーテルを挿入し、先端が心臓近くの大血管に来るように固定します。
血液を抜くのも戻すのもこの1本のカテーテルから行います。

ダイアライザーの中には約1万本ものファイバーが入っていて、その中を血液が、外を透析液が流れています。ファイバーの壁は薄い膜でできていて、不要な物質を血液中から透析液側に、必要な物質を透析液から血液中に移動します。

こちらが実際の血液透析を行っている動画になります。

この数値はある透析を受けた猫の一例です。

血液透析では副作用の関係で一度の処置で体の中の老廃物を取り除けるわけではありません。数日かけて徐々に老廃物を取り除いていきます。
この症例の経過については症例紹介ページの症例3をご覧ください。

これは私がこの4年間で行った血液透析の治療成績です。今まではほとんど助けられなかった命を、血液透析を行うことでここまで救うことができます。

犬の透析原因疾患

猫の透析原因疾患


私自身がこの4年で経験した血液透析症例の原因疾患の内訳です。犬や猫ではいつの間にか毒物を摂取したりすることが少なくなく、原因不明の急性腎障害が大きな割合を占めます。